設立趣意書

■設立趣意書

未曾有の東日本大震災より既に1年が過ぎ、支援に入っていた各非営利団体のその支援方法も、人命救助・インフラ復旧など緊急支援から、生活・経済や心のケアなどの復興支援へと次のフェーズに移ってきました。まだ、被災地でも復旧レベルの差はありますが、少しずつ心に余裕を取り戻し始めた現地の方の意欲は前向きに、また、外からの支援団体においても、今後は細く長く、より地元の方達主体の草の根的な復興運動を支えていくものに変わりつつあります。

本当に地元で頑張っている小規模団体は、小規模ゆえに人手もお金も足りずに、助成金取得も難しく、継続的な活動が難しくなっています。お金もあり規模も大きい団体には無い、住民ニーズの拾い方や小回りの良さ、サービスの多様性は、支援金の効率的な運用という観点から淘汰されて良いものではないと考えます。そういった小規模団体への継続的支援を目指し、個人と団体とをダイレクトに繋げ、5年10年後にもやり取りがあるような、繋げた縁を太くする事を目指し活動していきます。「お金が下りてきたから、じゃあこれしてみよう」ではなく、「これがしたい・これが必要」ということに対して、経済的自立を果たし、自分達で集めたお金で自分達の地域で活動をしていく。その先に健全な復興、地元の方達が自分達で成し遂げた実感がある復興が、あるのではないかと思います。

さらに、この事業を進めていくその先には、日本全体の寄付行為を含む応援文化の発展と浸透に寄与でき、分野や地域を越えた民間非営利組織(NPO)の活動基盤の強化と、それらと個人、企業および政府・地方公共団体や諸外国の団体・個人とのパートナーシップの確立を図ることができます。

いつか誰かを応援し、またいつか困った時にだれかに応援される。そういった巡り回る応援文化の循環が日本を活性化していく、そんな社会を作り、貢献する事を目的とします。

 

2012年11月1日    発起人  広部 知森 (特定非営利活動法人 応援のしっぽ 代表理事)

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